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ITアーキテクト 鈴木雄介のブログ

AIは「思考支援モード」で使う―組織力を高めるガイド型AIエージェントとは

仕事の中で生成AIが使われるようになり「見た目は整っているが中身がズレてて、受け手に再作業の負担を押しつける成果物」が増えたと感じる人も多いでしょう。これを「ワークスロップ」と呼びます。

ワークスロップは、AIが悪いのではなく、AIを使う側が、仕事の中身を十分に理解していないことに起因します。準備が曖昧なままAIに依頼し、生成物をきちんとに評価しないまま流してしまえば、どれだけ見た目が整っていても、成果物としては十分ではありません。

つまり、ワークスロップとは、人の「仕事に対する構造理解の強弱」がAIによって増幅された結果だといえます。AIは熟練者にとっては仕事を効率化する道具になりますが、仕事の経験が浅い人にとっては、かえって「それっぽい成果物」を生み出しやすい道具になってしまう。

だからこそ必要なのは、AIに単に作業を代行させることではなく、人間が仕事をどう準備し、どう評価し、どう調整するかを支えることです。言い換えれば、AIを使う側に適度な思考の負荷をかけ、仕事の構造に沿って考えられるようにすることが重要になります。

この記事では、まずワークスロップの問題を、仕事の進め方の観点から整理します。そのうえで、AIを人の思考を支える「思考支援モード」として使う方法を述べ、さらに固有業務では、その支援を仕組みとして埋め込む「ガイド型AIエージェント」という考え方までつなげていきます。

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クライアントに「便利に使われる人」から「信頼される人」になるために考えること

クライアントとの日常業務は、特に問題なく進んでいる。
必要な情報共有もされ、打ち合わせでは意見交換も行われる。雑談もするし、関係が悪いわけでもない。

ところが、新しい取り組みを始めたいときや、トラブルが起きたとき、方針や判断が必要な場面になると、最初に声がかからない。
別の誰かに先に相談が行き、あとから共有される。

もしかすると、あなたはクライアントにとって「便利に使える人」であっても「信頼できる人」ではないのかもしれません

このブログは、グロースエクスパートナーズ Advent Calendar 2025の14日目です。

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マッチョスクラム問題とスクラム教問題を解決する「別の強さ」について

スクラムは、アジャイルを実現する標準的なフレームワークとして広く普及しています。とはいえ、以下のような「スクラムの理想」を押し付けすぎると、うまくいかないことがあります。

  • チームは自己管理し、改善し続けなくてはならない
  • 全員が積極的にアウトカムにコミットする必要がある
  • スクラムガイドに従っていくべきだ

これらは、表面的には「正しい」ことですが、行き過ぎれば、チームやメンバーを苦しめることがあります。そこで、この問題に「マッチョスクラム問題」と「スクラム教問題」という名前をつけて整理し、その解決策を考えてみました。

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フルスタックエンジニアの終焉?生成AI後の未来を産業史から考える

生成AIによって、エンジニアがどう変わっていくのか?という、さまざまな論考が生まれているので参戦してみます。

98年からエンジニアをしている僕からすれば「開発生産性の向上」というのは常に提示されきたテーマで、生成AIは大きなジャンプではあったものの、産業の進化としては正常な流れなのかな、と思います。

というわけで、よくある「一般的な産業の進化はこうだったから、IT業界もこうなるはず」という感じの論考をChatGPTにまとめてもらいました。

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不安と付き合いながら「正解のない仕事」を進めるための3つの方法

仕事の中に生成AIが組み込まれ、生成AIが専門的な問題まで解決できるようになってくると、人間の役割は、「どんな問題をAIに解かせるか」を考え、適切に提示することへとシフトしていきます。

つまり、「何のために、何をすべきか」を、顧客と調整や合意をしながら、何度も改善を重ねていくという「正解のない仕事」が、これから増えていくでしょう。

でも、こうした仕事では、正解が見えない焦りや、他者との関わりの中で、不安が生まれやすくなります。

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ビジネス部門と開発チームのコミュニケーションをスムーズにする「バインドの5原則」

昨今、アジャイル開発やDXの浸透により、ビジネス部門が、社内あるいは外部の開発チームに直接、システム開発を依頼するケースが増えてきました。

しかし、どんなに優れた開発手法を採用しても、ビジネス部門と開発チームの間では認識のズレが起きます。これは双方が「自分たちの目指す成果」としているものが異なっており、そのすり合わせや変換がうまくいかないことが原因です。

それを防ぐためにはビジネス部門側が、事前に「どのようなコミュニケーションをしたいか」を提示した方が効率的です。

そこで、開発手法に関係なく、ビジネス部門と開発チームのコミュニケーションをスムーズにするために整理した「バインドの5原則」を紹介します。

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AIが“やり方”を考えるなら、人は“なぜ”を考えよう - AIを仕事のパートナーにするための3ステップ

今年入社した新卒は「AIネイティブ仕事世代」です。文章を書く、調査をまとめるといった仕事の多くは、AIを使えばあっという間にできるようになっています。

だからこそ、AIを活用するためには、人間にしかできない「なぜやるかを考える」ということに意識して取り組む必要があると感じています。そして、AIを仕事のパートナーとして扱うことが重要です。

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