システム開発プロジェクトでは、技術要素が複雑化するなかで「何を作るか」というだけではなく「どう作るか」ということの難しさが高まっています。
「何を作るか」というのがユーザー要求やシステム機能であり、「どう作るか」というのは「静的な内部構成・内部構造」と「動的な開発プロセス」のことです。一般的には「静的な内部構成・内部構造」というのをアーキテクトが担当し、「動的な開発プロセス」をプロジェクトマネージャーが担当し、両者はWBS(タスクとスケジュール)を通じて会話をします。
「good manager does things right.(良いマネージャーは事を正しくする)」と言われるように、PMは予定(計画やスケジュール)に従って実行し、その実績を見ながら日程/リソース/タスクなどを調整をしていきます。
これに対してアーキテクトの仕事は事前的です。内部構造は事後的な変更コストが高いため、事前に構想をしっかりと高めていく必要があります。たとえば不確定要素を減らすためにプロトタイピングをするといったことは事前構想を固める事に寄与します。
では、アーキテクトがプロジェクトマネジメントをしたらどうなるでしょうか?アーキテクトが得意な領域が「事前的に静的な内部構成・内部構造を構想すること」であるなら、おそらくプロジェクトというものに対しても同じようなアプローチを試みます。つまり「プロジェクトそのものの構成を事前的に構想する」のです。
PMBOKではプロジェクトマネジメントにおけるナレッジ領域として統合管理、スコープ管理、時間管理(スケジュール管理)、コスト管理、品質管理、人的資源管理、コミュニケーション管理、リスク管理、調達管理をあげています。このうち「プロジェクトの構成」にあたるのは人的資源管理とコミュニケーション管理だと考えています。
特にコミュニケーション管理については昨今のコミュニケーションツールの発達もあり、様々な構成を考える事ができます。代表的なものはメーリングリストや共有フォルダやチャット、そして課題管理ツール(チケット管理、バグ管理など)でしょう。また、構成管理ツールも含められます。こうしたものをうまく組み合わせることでプロジェクトの効率を上げる事が可能です。
では、実際に僕自身がどういうコミュニケーション管理をしていたのか。これを事例として発表させていたきたいと思います。ご参加いただければ幸いです。
「プロジェクトマネージャー必見。成功する組織 〜プロジェクト管理の標準化手法と効果的な課題管理」
開催日時: | 2012/1/26(木)16:00~18:30 |
開催場所: | グロースエクスパートナーズ株式会社(新宿三丁目)地図 |
キーノートはプロジェクトマネジメント専業コンサルである秀玄舎さんにお願いしました。「PM実装までのステージ」ということでいかにして組織的なマネジメントノウハウを手に入れるのかを話していたただきます。アトラシアンさんにJIRAの紹介をしていただいて、最後に僕から事例を紹介させていただきます。詳細はこちら。
「仕事のバトン、渡っていますか? - プロジェクト管理におけるコミュニケーション基盤作り」
開催日時: | デブサミ2012内 2012/2/17(金) 11:10~11:55 |
開催場所: | 目黒雅叙園 |
「WBSがあるのに進捗が見えない」「議事録を書いても顧客側が作業してくれない」「テストしてもデグレする」。こんなことに悩んでいませんか?たとえ個人のタスクが管理されていても、そのタスクのバトンがうまく渡っていないとプロジェクトはうまく回りません。顧客と、オフショア先と、チーム間など、メールやEXCELだけではうまくいかないコミュニケーションをいかに改善するか実例を交えて紹介します。