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ITアーキテクト 鈴木雄介のブログ

DXの現状分析はコミュニケーションを目的にしよう

この記事はグロースエクスパートナーズ Advent Calendar 2023の11日目です。近年のシステム開発案件では、DXが目的として設定されることが多いでしょう。よく知られている通り、DXには組織や文化の変革を伴うため、その実現は簡単ではありません。DXのはずが…

プラットフォームエンジニアリングとはモダンな標準化のこと

マイクロサービスによって起きた「標準化、死すべき」の揺り戻しとして、イマドキの標準化を実現するのがプラットフォームエンジニアリングなんだろうな、と思っています。JJUG CCC 2023 Fallで「アーキテクチャの進化から学ぶ、プラットフォームエンジニア…

論理を突き詰めてもDXは進まない - EQ(感情知能)の可能性

コンサルタントとして外部からDXの推進を支援していても、当然ながら思ったように変革が進まないことがあります。そこには様々な理由がありますが、なかなか論理だけでは語れない部分もあるなと思っていたときにHyper-collaboration社の吉田さんに出会い、EQ…

アジャイルやマイクロサービスを阻む「今までのやり方」

デブサミ2023夏でスポンサー枠を取って「見えない壁を越えよう!アジャイルやマイクロサービスを阻む「今までのやり方」」という講演をしてきました。資料はこちら。

スクラム導入には組織の取り組みが必要なことを電車にたとえてわかりやすく説明してみる

スクラムは、アジャイル開発方法論の中でも最も広く知られており、実際に適用されることも多い手法です。しかし、人に依存する面や精神論が強調されてしまい、マネジメント手法としての仕組みについて理解が広まっていないように思います。そこで、スクラム…

JTCでアジャイルするには組織としての仕掛けが必要

近年、DXの流れでアジャイルが注目されていますが、JTC(日本の伝統的な大企業)では、組織の問題でアジャイルチームがうまく機能しないことがあります。この問題を解決するために必要なことについて整理してみました。なお、 JTCとは「ウォーターフォール型…

アジャイルで「偉い人」はどう振る舞うべきか

アジャイルを展開していくうえで、現場の開発チームがどう振る舞えばいいかは具体的なテクニックがあるのですが、「偉い人」がどう振る舞うべきかについての情報が少ない気がしたので整理します。なお、僕の元ツイートはこちらからの一連です。アジャイルを…

作業ではなく、仕事をせよ

この記事はグロースエクスパートナーズ Advent Calendar 2022の11日目です。(補足追記:この記事は、一緒に働いている/働くことになる若い後輩たちへのメッセージです)毎年、メンバーからお題をもらっているのですが「一緒に仕事する相手がこうだったら教…

DevOpsとは開発チーム自身が運用できるようにすること

いまさらですが、DevOpsとは何か、具体的には何に取り組むべきなのかについて整理しました。DevOpsとは、サービスの継続的な改善を実現するために、Dev自身がサービスの運用ができるよう、Opsは運用作業のツール化を進めていく取り組みです。そして、DevOps…

システム開発で曖昧な要望を形にしていく方法

このブログはグロースエクスパートナーズ Advent Calendar 2021の10日目です。社内メンバーから要望があったので、僕自身がどのようにシステム開発の初期段階において、どのように要望を整理し、形にしていっているのかについて書きたいと思います。なお内容…

マイクロサービスに次に来るかもしれない言葉について

2021年9月18日に開催されたXP祭り2021で「マイクロサービスに至る歴史とこれから」という講演をしました。資料は次の通りです。本来は75分ぐらいかかるのを45分で話そうとして、余裕で時間オーバーしてすみませんでした。 テクノロジーとテクニックによる進…

フェアユースは認められたが、Googleは対価を支払うべき - Java API訴訟に寄せて

ようやく裁判の結果が出ました。結果としてフェアユースが認められたのはよかったのですが、Googleが勝訴したということは素直に喜べないので、その理由を書いておきます。関連ニュースは、こういったところから。 約1兆円の賠償金を巡るGoogleとOracleの10…

JJUG CCC Fall 2020をオンラインで開催しました

ちょっと時間が経ってしまいましたが、2020/11/7にJJUG CCC 2020 Fallをオンラインで開催しました。オンラインでのイベント開催は、まだ世の中にもノウハウがないと思うので公開報告です。 JJUG CCC 2020 Fall 会場タイムラプス

やるべきことをやる、壁を越える #devsumi 2020

久しぶりのデブサミで、世界最高の靴売場をシューカウンセラーとともにデジタル変革してみた という講演をしました。 ともにつくる 2019/10から三越伊勢丹グループの(株)アイムデジタルラボで取締役(Graatとは兼務)として仕事をしています。会社設立&取…

2040年問題とITエンジニア - DevLOVE Xに寄せて

エモいことで有名なDevLOVEの10周年記念イベントDevLOVE X 〜 それぞれの10年、これからの10年 〜で「エンタープライズ、アーキテクチャ、アジャイルのこれから」という講演をしてきました。資料は以下。 Togetter - #DevLOVEX 鈴木 雄介「エンタープライズ…

Graat始めました。

本日2018年11月1日、Graat(グラーツ)を設立し、代表取締役社長に就任しました。社名はグロース・アーキテクチャ&チームス株式会社です。これまでの活動とは特に変わらず、アーキテクチャ設計やエンタープライズアジャイル開発周りの仕事をしていきます。…

エンタープライズアジャイルとNoOpsとマイクロサービス

最近、以下の2つの講演をしました(資料は記事末に貼っておきます)。「エンタープライズアジャイルでチームが超えるべきこと」(2018/10/17) エンタープライズアジャイル勉強会 2018年10月セミナー 「MicroserviceでのNoOps戦略」(2018/10/26)NoOps Japa…

エンタープライズアジャイルの成長過程について

2018年7月23日におこなわれた要求開発アライアンス2018年7月定例会で「エンタープライズアジャイルにおける要求探索の勘所」という話をさせていただきました。資料は以下。 僕にとってのエンタープライズアジャイルの定義はウォーターフォール開発の環境が整…

アジャイルにおける事前合意について

昨年末、ブログをネタにTwitterで議論したことを akipii さんが「アジャイル開発にはモデリングや要件定義の工程はあるのか、という問題とその周辺: プログラマの思索」というエントリにまとめてくださいました。ありがとうございます!。ブログで書かれたこ…

アジャイルを機能させる外枠について

2017/12/15のエンタープライズアジャイル勉強会 2017年12月セミナーの企画は僕がやらせてもらいました。テーマは「アジャイルを機能させる外枠」とし、アジャイルチームがうまく機能するために、あえてチームの外側で解決した方がいいこと、を整理してみたい…

大きなアーキテクチャ設計と小さなアーキテクチャ設計

2017/12/15(金)にエンタープライズアジャイル勉強会2017年12月セミナーで「アジャイル開発を支えるアーキテクチャ設計とは」という話をしました。資料は以下から。 アジャイル開発を支えるアーキテクチャ設計とは 僕の話したかったのは「アーキテクチャ設…

MSA化レベル定義 - 低レベルなマイクロサービスはただのファイル連携と見分けがつかない

「低レベルなマイクロサービスアーキテクチャ(MSA)」というのは「ただの基幹システムとのファイル連携」でいいんだよ、という話。 Level 5 | Richmond, Virginia | Rebecca Morgan | FlickrMSAというのは「どこかに存在する完成されたシステム」ではなく、…

おじさんにも分かるITトレンド説明と日本のエンプラITの限界

タイトルは煽りです。某勉強会向けに作成した資料ですが許可を得て掲載します。 2001年アジャイル、2006年クラウド、2009年DevOps、2014年マイクロサービスという一覧のトレンドを解説しつつ、最後は「日本のエンプラITはついて行けていないよ」という話。1…

事業会社におけるマイクロサービス化について

がちがちのエンタープライズ系で既存システムのマイクロサービス化に取り組むときに注意したいこと。 儲かる機能をマイクロサービス化する マイクロサービスの最大の目標は「サービス化された機能のリリースサイクルを、その機能を管理するチームが独自に決…

マイクロサービス化設計入門 - AWS Dev Day Tokyo 2017

2017年月31日開催されたAWS Dev Day Tokyo 2017で「〜マイクロサービスを設計する全ての開発者に送る〜クラウド時代のマイクロサービス設計徹底解説!」という講演をしました。諸般の事情でタイトルは煽り気味ですが、40分しかないのに徹底解説というのもあ…

JJUG CCC 2017 Springを開催しました #jjug_ccc

昨年の12月からブログを書いていませんでしたね。こんにちは、JJUG会長の鈴木雄介です。2017/5/20(土)に20回目となるJJUG CCC 2017 Springを開催しました。まずは、参加者、講演者、スポンサー各社、ボランティアスタッフ、そして幹事のみなさま、参加あり…

JJUG CCC 2016 Fallを開催しました #jjug_ccc

日本Javaユーザーグループの会長 鈴木です。2016年12月3日(土)にJJUG CCC 2016 Fallを開催しました。事前申し込み1525名、当日参加905名と記録更新です。ベルサール新宿グランドにも慣れてきたのと、今回は貸し切りだったので大きな混乱はなかったかな、と…

SIerが考えるプロダクトオーナーのありかた

2016/11/26(土)に行われたプロダクトオーナー祭り 2016で、プラチナスポンサーとして「プロダクトオーナーは育成できるのか?」という話をさせていただきました。資料は後段に。 なぜSIerがPOを語るのか 弊社は受託開発を中心とするシステム開発企業、いわ…

2016年現在のJavaについて

Sun MicrosystemsがOracleに買収されたのが2009年ですから、あれから7年が経ちました。 2013年、Javaは大人になったはずだった 僕は2013年に「イマドキのJavaとORACLEについて - arclamp」という記事をアップし、次のように書きました。 そんなわけで「ORACL…

日本企業にアジャイルを導入して考えてこと #easg

2016年11月18日に行われたエンタープライズアジャイル勉強会11月セミナーにて「ユーザー企業へのアジャイル導入四苦八苦」という講演をさせてもらいました。資料は後段に。 エンタープライズアジャイルとは 「エンタープライズアジャイル」の定義は曖昧です…